飯積遺跡は、北川辺町の西端にある遺跡です。
現在、大高島地区防災ステーションの建設に先立って発掘調査が実施されており、その結果、この地区には古墳時代を中心に 営まれた大規模な集落跡が埋もれていたことがわかりました。
折り重なって発見された200軒を越える竪穴住居跡やおびただしい量の土器など、この地で長く続いた繁栄を偲ばせるものです。
古墳時代から奈良・平安時代(今から1500~1700年前)の竪穴住居跡が、重なり合うようにして発見されました。
下の写真だけでも、大きさや深さの異なる住居跡が7~8軒ほど確認できます。
カマドの側壁の芯に、伏せた甕を使った竪穴住居跡が見つかりました。
このように側壁全体に土器を用いるのは珍しく、ほとんど例がありません。
飯積遺跡では、砂地の中にも竪穴住居跡が造られています。
そこでは、写真のようにカマドの回りに黄色い粘土が詰め込まれており、
崩れにくくする工夫が施されています。
下の写真は、カマドの手前半分ほどを掘った段階で、カマドにかけられていたと思われる2個の甕が完全な状態で発見されました。
飯積遺跡の現地説明会を、下記の要領で開催しました。
日時 | 平成17年3月5日(土) 午前・午後各1回 |
主催 | 埼玉県立埋蔵文化財センター・(財)埼玉県埋蔵文化財調査事業団 |
朝のうちは、前日に降った雪を残したままでの見学会でしたが、計227名と多数の参加者がありました。
雪のため一部の遺構しかご覧いただけませんでしたが、その分少人数での見学や展示遺物の詳しい説明に、熱心な質問が飛び交いました。
雪のためシートがはがせません |
遺跡の説明 |
遺構の説明 |
遺物展示室 |