【平成26年3月更新しました】
屋敷裏遺跡は、利根川右岸の加須低地に立地しており、西方には前方後円墳である永明寺古墳(ようめいじこふん)が存在します。発掘調査は、利根川の堤防強化対策工事に伴って平成23年から発掘調査を行っており、これまでに縄文時代から近世に至る遺構、遺物が発見されています。10月1日より開始した今回の調査範囲は、遺跡の最も南東側にあたります。これまでに中・近世の溝跡、平安時代の住居跡、古墳時代の住居跡などが見つかっています。
近世の溝跡からは、たくさんの陶磁器・土器とともにキセル、古銭、砥石なども見つかりました。江戸時代中頃(18世紀)まで使われた溝のようです。
写真の平安時代の住居跡は、上方と右側にカマドがあります。一方のカマドは、住居の拡張に伴って造り替えられたものと考えられます。
【以下、平成26年3月更新】 ————————————————————————————————-
古墳時代前期(約1700~1600年前)の竪穴住居跡(たてあなじゅうきょあと)です。床の上からは、たくさんの土器が出土しました。また、炭化した木材が多く見つかったので、火災にあった家屋の可能性があります。
住居跡から発見された土器や炭化した木材です。
調査区内からはたくさんの土器が出土しました。写真は古墳時代前期の器台(きだい)という土器です。底から見ると、5か所に円い穴があけられています。
「また出たぞ!」。土器が出土するたびに補助員の歓声があがります。