【平成28年1月更新しました】
大木戸遺跡は、JR川越線西大宮駅から北西約500mの滝沼川に臨む台地上に立地します。
第21次調査区は、平成26年度に実施した第17次調査区の西側に位置します。周辺で行われてきた過去の調査成果からすると、縄文時代から古墳時代の竪穴住居跡などが発見される可能性があります。
重機を使って表土を掘削しています。黄色い土が遺構を確認する面となる関東ローム層です。
【以下、平成27年10月更新】 -----------------------------------
遺構の調査を進めています。
これまでに縄文時代の竪穴住居跡や炉跡、土壙、古墳時代の竪穴住居跡や土壙、近世以降の溝跡や土壙などが検出されました。
縄文時代早期の炉穴群です。いくつもの炉穴が密集しています。
大人がすっぽり入ってしまうくらい深い、縄文時代の土壙です。木の実などの食べ物を貯蔵するための穴と考えられています。
【以下、平成27年12月更新】 -----------------------------------
A~C区に分かれている調査区のうち、C区の調査が10月で終了しました。縄文時代早期の炉穴14基、後期の竪穴住居跡1軒、土壙6基(うち3基が貯蔵穴)、古墳時代前期の竪穴住居跡が2軒、土壙1基、中世・近世以降の掘立柱建物跡1棟、溝跡5条、土壙35基などが検出されました。
11月からはA区とB区の調査を開始しました。現在は遺構の確認などを行っています。
C区の全景写真です。写真中央の、四角形に規則正しく並ぶ小さな穴の列が掘立柱建物跡になります。
古墳時代前期の竪穴住居跡です。土師器や炭が出土しました。炉の跡(オレンジ色の部分)が中央北寄りの位置で検出されました。
A区からは溝跡が2条と、火葬跡と思われる遺構などが見つかっています。いずれも近世の遺構と考えられます。
B区では遺構の確認作業を行っています。写真手前で検出されている遺構は、古墳時代の住居跡と考えています。
【以下、平成28年1月更新】 -----------------------------------
12月で発掘調査が終了しました。古墳時代の竪穴住居跡、中近世以降の井戸跡、溝跡などが検出されました。
竪穴住居跡を調査しているところです。土器や炭化材は、出土した位置を記録するために掘り残してあります。炉の周囲は硬く踏みしめられていました。
井戸跡を調査しているところです。縄文時代中期の土器や石器、江戸時代の焙烙(ほうろく)などが出土しました。江戸時代の井戸が埋まるときに、周辺にあった縄文時代の遺物が混ざり込んだと考えられます。