城敷遺跡は、都幾川(ときがわ)右岸の広大な沖積地の自然堤防上に位置しています。
これまでの調査で発見された遺構は、竪穴住居跡64軒、掘立柱建物跡3軒、溝跡4条、土壙(どこう)22基、石製模造品の集中地点2箇所、 谷状遺構1箇所で、古墳時代前期から後期にかけての大規模な集落遺跡と思われます。
今年度の調査では、現在までのところ、古墳時代の住居跡および河川跡から、多数の土器、木製品、石製模造品などが出土しています。
ことに河川跡からは、土器のほか、建物の扉や杵・腰掛・鏃等の木製品、剣形・有孔円板といった石製模造品、あるいは鉄鏃、管玉(くだたま)、紡錘車など、多彩な遺物が発見されています。
竪穴住居跡
住居跡から出土した土器
河川跡の調査
腰掛(木製品)
建物の扉(片側・木製品)
竪杵(たてぎね)(木製品)
城敷・銭塚遺跡では、下記の通り遺跡見学会を開催しました。
内容 | 城敷・銭塚遺跡は、古墳時代初頭から平安時代にかけての大集落で、現在、高坂駅東口第二特定土地区画整理に先立って発掘調査が進められています。 折り重なって発見された竪穴住居跡をはじめ、おびただしい量の土器や木製品・石製品など、いずれもこの地の繁栄を偲ばせるものです。 今回の見学会では、発掘調査現場を実際にご覧いただきます。 あわせて、これまでの調査で見つかった土器や建物の扉などの木製品・カミ祭りに用いた石製品などの出土遺物も展示いたします。 |
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日時 | 平成16年12月11日(土) (午前の部)10:30~ (午後の部)13:30~ |
主催 | 埼玉県立埋蔵文化財センター・(財)埼玉県埋蔵文化財調査事業団 |
共催 | 東松山市教育委員会 |
当日は天気にも恵まれ、午前・午後併せて673名の参加者がありました。
広大な調査区の中に設定された変化に富んだ見学コースには、次々と新しい発掘成果が現れます。 特に、大溝に横たわる巨大な流木や、新聞紙上にも取り上げられた扉材をはじめとする豊富な木製品には、見学者の熱心な質問が寄せられました。