富田後遺跡には縄文時代から近世までの人々の生活の跡が残されていますが、 その中でも最もたくさんの遺構が残されているのが、今から1,700年ほど前の古墳時代前期です。
方形周溝墓群
周溝から出土した土器
方形周溝墓と呼ばれる墓の跡が整然と見つかりました。また、墓を囲む溝(周溝)の中からは、死者に手向けた壺などの土器が出土しました。
住居域の航空写真
周溝遺構の出土状況
周溝の窪地に捨てられた土器
まとまって見つかった土玉(土製の錘)
生活の場所と墓域は、区域を分けて営まれていました。方形周溝墓群の西側部分から、 周りに溝が掘られた住居跡(周溝遺構)が複雑に重なり合って発見されました。
E区3号井戸
E区4号井戸
井戸の底から、きちんと並べて置かれた土器が発見されました。
井戸を閉じるときの、まつりの跡かもしれません。
遺跡見学会を、下記の要領で開催しました。
なお、今回は「川島町まいぶんフェスタ2006」と題し、見学会に合わせて町内の圏央道関係6遺跡の出土資料展示会と、「ふるさと歴史講座」を開催しました。
日時 | 平成18年12月9日(土) |
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内容 | 川島町三保谷で発掘調査中の富田後遺跡では、4世紀を中心とするくらしの跡や、ムラの統率者のお墓が数多く見つかっています。 また、6世紀の古墳跡と中世の屋敷堀も折り重なって発見され、当時のこの地の繁栄をしのばせます。 私ども財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団が、圏央道の工事に先だって行ってきた町内遺跡の調査も、本年度をもって終了の予定です。 そこで、この遺跡見学会を機に、これまでの調査成果のすべてをご紹介したいと思います。 新たな川島町の歴史をいろどる成果の数々をぜひご覧ください。 |
主催 | 財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団 埼玉県教育委員会 |
共催 | 川島町教育委員会 国土交通省大宮国道事務所 |
当日は天候に恵まれず終日小雨がちだったにもかかわらず、午前・午後で計429名の方が遺跡を訪れ、熱心に見学されました。
また、今回初の試みの、小中学生を対象にした「子供探検コース」も盛況でした。
あいさつ
町のヒーロー「かわじマン」登場
遺跡の案内(周溝遺構)
六角形の掘立柱建物跡
子供探検隊もちゃんと見学
熱心に勾玉づくり
展示会場(コミュニティセンター)入口
ふるさと歴史講座
展示会も盛況でした
夕方はスポットライトでムード良く