遺跡は、東武東上線高坂駅から東へ約1㎞、高坂台地の東側に広がる低地に位置しています。 標高は18mほどで、都幾川(ときがわ)のほとりに広がっています。
この遺跡は、現在の地表面から1mほど掘り下げて発見されました。古墳時代前期(約1,700年前)に大規模な集落が つくられました。その後、古墳時代中・後期(約1,500~1,400年前)には墓域として利用され、数多くの古墳が造られました。
これまで調査した古墳は26基で、前方後円墳を中心に大小さまざまな円墳(えんぷん)が すき間なく発見されています。古墳からは、人物埴輪や馬形埴輪、円筒埴輪、銅鏡(内行花文鏡(ないこうかもんきょう))などが出土しました。
調査区北側では、大溝跡(河川跡)の調査を並行して行っています。この溝跡からは、建物に使われていた柱や梁(はり)、 板材などの建築部材が多く出土しています。また、当時の人々が使っていた木製の臼や鋤(すき)、 田下駄(たげた)などの農具も出土しています。
遺跡調査風景
古墳跡の調査
人物埴輪
馬形埴輪
反町遺跡:大溝跡の調査
木製品などが大量に出土
木製臼(古墳時代前期)
木製多又鋤(古墳時代前期)
反町遺跡:内行花文鏡
遺跡見学会を、下記の要領で開催しました。
日時 | 平成20年3月16日(日) |
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内容 | 東松山市高坂にある反町遺跡では、昨年の10月から財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団と東松山教育委員会により 発掘調査が行われています。 今から約1500年前の古墳時代中期の古墳群や、約1700年前に作られた堰(せき)の跡 などが発見され、たくさんの埴輪や臼などの木製品が出土しています。 |
主催 | 財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団 東松山市教育委員会 埼玉県教育委員会 |
当日は天候に恵まれ、午前・午後で計1,175名の方が遺跡を訪れました。 特に、新聞にも掲載された木製臼や堰の跡には注目が集まり、現場での説明には熱心な質問が飛び交いました。
あいさつ風景
古墳時代の住居跡
子供たちも熱心に見学しました
木材を組んだ堰跡は注目の的
出土した土器や木製品の展示
ほぼ完全な形で出土した木製臼