諏訪野遺跡は、江川(えがわ)をのぞむ小高い台地に営まれた縄文時代中期(約5000年前)の遺跡で、 発掘調査により当時のひとびとが暮らしていたムラの跡が発見されました。
諏訪野遺跡のムラは、当時の家のあと(竪穴住居跡)が広場をとり囲むように円形に並ぶ「環状集落」と考えられ、 今回の発掘調査では約60軒の竪穴住居跡が発見されています。 その規模は、竪穴住居跡が密集する部分だけで直径180mを超え、縄文時代の集落跡としては県内でも最大級のものとなりそうです。
発見された竪穴住居跡は、深さが80㎝近いものもあるなど非常に保存状態が良く、内部からはほぼ完全な形のものを含む大量の土器が出土しました。
この発掘調査は首都圏中央連絡自動車道(圏央道)を建設するための事前調査で、今年(2008年)の夏ごろまで続けられる予定です。
遺跡全景
土器が出た!
縄文時代の集落
竪穴住居跡の調査
縄文土器(縄文時代中期)
土製耳飾り
遺跡見学会を、下記の要領で開催しました。
日時 | 平成20年2月17日(日) |
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内容 | 桶川市川田谷の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)建設予定地内では、去年の5月から諏訪野遺跡の発掘調査が続けられています。 今から約5000年前の縄文時代中期に営まれた巨大なムラの跡が発見され、60軒近い竪穴住居とたくさんの土器や石器が出土しています。 |
主催 | 財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団 埼玉県教育委員会 |
共催 | 国土交通省大宮国道事務所・桶川市教育委員会 |
当日は天候に恵まれ、また新聞に大きく掲載されたこともあり、午前・午後で計1,930名の方が遺跡を訪れました。 予想を遙かに上回る人数に若干の混乱はありましたが、現場での説明には熱心な質問が飛び交いました。
予想外の人出で受付も大混雑
縄文時代中期の住居跡
江戸時代の道路遺構
厳しい質問もありました
遺構・遺物の記録方法の説明
出土遺物の展示風景
※見学会パンフレットはこちらをどうぞ