高麗石器時代住居跡遺跡は、昭和4年に埼玉県内で初めて縄文時代の竪穴住居跡を発掘調査した遺跡として知られています。その竪穴住居跡は、昭和26年に国指定史跡として登録されています。
近年、国道299号の整備に伴って発掘調査が行われ、平成20年度の第2次調査と平成23年度の第3次調査を当事業団が実施しました。遺跡は、高麗川が日和田山南麓で大きく蛇行する部分の景勝地「巾着田」西側の河岸段丘上にあり、標高は約110mです。
今回の発掘調査では、約200㎡の狭い範囲から縄文時代中期の竪穴住居跡11軒発見されましたが、同じ地点で何回も建て替えが行われた結果であることが分かりました。特に、残存状態の良かった第5号住居跡では、小さな穴の中に深鉢形土器が伏せた状態で発見されました。また第6号住居跡では、回りを四角く石で囲った石囲炉(いしがこいろ)の中心に土器が据えてあり、埋甕も2基見つかっています。
※10月15日(土)に遺跡見学会を開催しました。
竪穴住居住居跡の調査
第6号住居跡
埋甕(うめがめ・SJ-6)
穴の中に伏せた土器(SJ-5)