発掘調査は、利根川の堤防強化事業に伴うもので、時代が異なる二つの面に分けて進めました。
第二面(深さ2~3m)は、縄文時代の生活面で、中期から後期の集落が埋没ローム台地の肩部につくられていたことが分かりました。
第一面(深さ1~2m)は、弥生時代以降の生活面ですが、場所によって2~3面の文化層があるなど、複雑な堆積状況がうかがわれます。弥生時代中期後半の住居跡と方形周溝墓、古墳時代前期~後期及び平安時代の集落跡が発見され、古墳時代前期の住居跡は40軒以上も見つかりました。
また、古墳時代後期の住居跡から、須恵器の脚付の長頸壺(ちょうけいこ)や短頸壺 (たんけいこ)が出土しており注目されます。特に脚付長頸壺は、離れた場所にある2軒の住居跡から出土した破片同士が接合したもので、高さ約40㎝、脚には円形や方形の透孔(すかしあな)が開けられた優品です。通常は古墳に副葬される土器が、なぜ住居跡から出土したのでしょうか。
※12月11日(日)に遺跡見学会を開催しました。
A・B区前景
第24号住居跡
第24号住居跡上層出土遺物
第9号住居跡須恵器出土状況
第10号住居跡
復元した須恵器(脚付長頸壺)