【平成26年10月作成しました】
川崎遺跡は東武東上線上福岡駅の北約2.0㎞のふじみ野市北部に位置しています。遺跡は武蔵野台地の北東端、荒川低地に舌状に突き出たいわゆる川崎台に立地しています。遺跡の範囲は南北600m、東西500m以上と広いもので、調査区は遺跡の北東端に位置しています。過去にたくさん調査されており、今回は第41次にあたります。
発見された遺構は、縄文時代早期の住居跡が1軒、縄文時代前期の住居跡が2軒、奈良・平安時代の住居跡が2軒で、他に縄文時代早期の炉穴も多数見つかっています。
第1号住居跡
平安時代の住居跡で、横長の長方形に近い形状をしています。カマドの中からは、煮炊きに使った甕の破片が出土しました。
第3号住居跡
南側半分が、奈良時代の住居跡と重複していた縄文時代前期の住居跡です。奈良時代の住居跡床面の下から見つかった柱穴からも方形の住居跡であることがわかります。
第5号住居跡
縄文時代早期末葉の住居跡です。土壙(どこう)と重なりあっていますが、方形に近い形状であることがわかります。赤く焼けている部分は炉跡です。
第3号炉穴
第1号住居跡の床面の下から出土しました。縄文時代早期末葉の調理施設と考えられる遺構です。赤く焼けていることがわかります。