【平成30年3月更新しました】
小林八束1遺跡は久喜市役所菖蒲総合支所の南に位置し、小林調節池の工事に伴う発掘調査を実施しています。現在、周囲には水田が広がっており、遺跡は水田の下に埋没したローム台地にあります。これまでに5回の調査が行われ、縄文時代後晩期の環状盛土遺構や土壙群、古墳時代前期の竪穴住居跡や方形周溝墓等が見つかっています。
現在は古墳時代前期の竪穴住居跡や方形周溝墓を調査しています。
古墳時代前期の竪穴住居跡です。床面からは焼けた土や炭化材がみつかり焼失した住居跡と考えられます。
方形周溝墓を調査しています。重複する竪穴住居跡との新旧関係を確認しながら、慎重に周溝部分を掘り進めています。
【以下、平成29年12月更新】 ————————————————————————————————————
調査区の東側(写真手前)の高い部分には、古墳時代前期の遺構が分布しています。西側(写真奥)は谷部で、黒色土が厚く堆積しています。
中世と考えられる溝跡の底から、動物の頭部の骨が出土しました。
谷部を部分的に掘り、調査する深さをあらかじめ確認しています。
【以下、平成30年1月更新】 ————————————————————————————————————
調査区の西側は、谷となっています。谷の中からは、古墳時代前期の木製品や木材が多量に見つかっています。
鍬や鋤のほか、横槌(よこづち)などの木製農具が見つかりました。
南北方向に入る谷の北側から、東西方向に横断するように杭列が並んでみつかりました。
【以下、平成29年3月更新】 ————————————————————————————————————
東側から見た調査区の全景です。手前の台地からは、多くの住居跡が見つかっています。黒っぽくみえる奥の谷部分からは、たくさんの土器や木製品が見つかりました。
方形周溝墓です。盛土部分が残っており、当時の築造技術を知るうえで貴重な資料となっています。写真右上の住居跡は、方形周溝墓に壊されていました。