立野遺跡は、利根大堰から上流に約3.7km、利根川右岸の北河原小学校の東側に位置しています。酒巻古墳群の中にある平安時代の集落遺跡です。発掘調査は、令和3年4月から開始しました。
【令和3年12月更新】
中・近世から奈良・平安時代、古墳時代の調査を終え、最後に縄文時代の土器や石器が出土する層(包含層)の遺構確認を行いました。その後、調査区全体の写真撮影を行い、発掘作業は終了しました。
【令和3年10月更新】
平安時代の竪穴住居跡の完掘状況です。奥の壁にカマドが設けられ、外に向かって煙道が伸びています。
第2号溝跡の完掘状況です。中世または近世につくられた溝だと考えられます。
第2号溝跡からは、「しがらみ」が検出されました。「しがらみ」とは、川の流れを部分的にせき止めるために川の中に木杭を打ち、そこに枝や竹を絡めた簡易的な堰(せき)です。魚を捕獲したり、下流の川の流れを緩やかにして作業に適した場をつくるためのしくみです。
【令和3年9月更新】
古代の住居跡の検出作業を行っています。住まなくなった住居の竪穴に、周囲(地山)とは違う土が埋まったため、線を引いた内側が黒く見えます。
ドローンを使って撮影した写真です。方形に溝がめぐっている方形周溝墓の形がよくわかります。
住居跡のカマドの先端付近には、下半分が欠損した甕が埋設されていました。
【令和3年6月更新】
西側の調査区(A区)では、平安時代を中心とした遺物が多く出土しており、住居跡と思われる遺構も検出されました。東側の調査区(B区)からは、古墳時代の方形周溝墓や平安時代の住居跡が見つかっています。
調査区西側に遺物が集中しています。
【令和3年5月更新】
表土を剥いだ後、地面を薄く削って、住居跡などの遺構の検出作業を行いました。
表土を剥いで遺構確認面を精査