EXCAVATION RESULTS発掘成果
【372集】菱沼/明戸東Ⅱ
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市町村深谷市
主な時代古墳~平安
発行年度2010
菱沼・明戸東の両遺跡は、ほぼ群馬県との境をなす利根川の南岸、埼玉県深谷市明戸地内に所在する。周辺は利根川などによって形成された妻沼低地が広がっており、低地内には細長い自然堤防が発達している。両遺跡もこの自然堤防上に立地し、旧流路あるいは埋没谷を挟んで隣接している。調査は、県道の拡幅工事に伴う狭い範囲であったが、奈良時代を中心に、古墳時代末から平安時代にかけての集落跡が検出された。住居跡の分布は密で、相互の重複も激しい。周辺には、古墳時代後期~平安時代の集落跡が数多く存在する。これらの遺跡とともに、両遺跡も地域社会を構成する一集落であったことは明らかである。