EXCAVATION RESULTS発掘成果

【384集】三竹遺跡

三竹遺跡

市町村川島町

主な時代古墳・奈良以降・中近世

発行年度2011

三竹遺跡は、旧入間川と荒川の合流点近くの自然堤防上に位置する。縄文時代については、中期勝坂式、加曽利EⅢ式、後期堀之内Ⅱ式などの土器や石器が出土したが、遺構は認められなかった。古墳時代後期には細長い自然堤防上に古墳群が築造されて墓域が成立した。今回の調査区内では、5基の古墳跡が見つかっている。このとき築かれた古墳の中には、二重の周溝を持つものも見られた。古墳からは、円筒埴輪、形象埴輪、そして古墳に供えられたと考えられる土師器と須恵器などがみつかった。その後、古代には、調査区周辺の微高地上に集落が営まれたと考えられ、調査区内にも、掘立柱建物跡や土壙などが作られ、溝が掘られた。9世紀代には、周辺地域の大規模な水田開発が行われたようで、大きな溝の中に土器類が投棄されており、当該地域の水田化とこれに伴った居住地域の移動が想定できる。

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