EXCAVATION RESULTS発掘成果

【395集】桜山遺跡Ⅱ

桜山遺跡Ⅱ

市町村熊谷市

主な時代縄文・古代

発行年度2012

桜山遺跡は江南台地の中央部に位置し、荒川の支流である和田川左岸に立地する。平成4年度に行われた第l次調査では、奈良時代の住居跡や士壊、溝などが発見された。今回の調査では、縄文時代の集石遺構や土塙などが発見された。集石遺構から出士した礫は、被熱し割れたものが多いことから、蒸し焼きなどの調理に用いられた後に廃棄された可能性が高い。出土土器は繊維を多く含み、羽状縄文が施文された尖底土器であることから、前期初頭の花積下層式と考えられる。士壊や集石遺構などは、和田川から延びる谷の周囲に広がっていると予想される。住居跡の検出はなかったが、集石遺構や士壊からは磨石や石斧などの石器も出上しており、今回の調査区が縄文時代前期集落の一部であることは疑いない。

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