EXCAVATION RESULTS発掘成果
【396集】南原遺跡

市町村戸田市
主な時代古墳・平安・中世
発行年度2012
南原遺跡は、荒川左岸に形成された自然堤防上にあります。今回の調査では、古墳時代中期、平安時代、中世の遺構や遺物が検出されました。古墳時代中期では、住居跡の床面から高坏が6個体分まとまって出土しました。この時代の高坏は、供膳器として主体に使われていたことがわかります。また、平安時代では、カマドの設置された規模の小さな竪穴住居跡が2軒、中世では、調査区中央を東西に走る溝跡が検出されました。この溝跡の南側には、掘立柱建物跡や井戸跡なども検出され、溝(堀)で囲まれた屋敷跡が存在した可能性があります。南原遺跡では、古墳時代から中世にかけて断続的に集落が形成されていたことが確認でき、古くから人々がこの地の利便さを知っていたことがわかります。