EXCAVATION RESULTS発掘成果
【405集】大木戸遺跡Ⅱ
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市町村さいたま市
主な時代旧石器・縄文・古墳・近世
発行年度2013
大木戸遺跡は大宮台地の西縁、滝沼川左岸の台地上に立地している。大木戸遺跡の調査は、一般国道16号バイパスの建設に伴いさいたま市(当時大宮市)が発掘調査を実施し、西大宮バイパスNo.6遺跡として報告書が刊行されている。その後、大宮西部特定土地区画整理事業に伴い、当事業団が平成12年度から断続的に発掘調査を実施してきた。本書は、第7~9次調査(13地点)の報告書である。
大木戸遺跡は、旧石器時代から近世にかけての複合遺跡である。
今回の調査地点では、旧石器時代は終末期の石器が出土した。
縄文時代は、後期前葉から後期中葉の集落跡を調査した。広範に住居跡を検出し、入り口部に特徴的なピットの配列を持つ住居跡が多く見つかっている。
古墳時代は住居跡8軒、方形周溝墓4基をまとまって検出した。低地に望む台地の縁辺部に墓域が形成され、やや奥まった地点に集落が営まれていたと考えられる。方形周溝墓からは、土器、鉄釧、ガラス小玉が出土している。
近世は、江戸時代の溝跡を16条検出した。