EXCAVATION RESULTS発掘成果

【414集】南台遺跡

南台遺跡

市町村春日部市

主な時代縄文

発行年度2014

南台遺跡は、下総台地西端部の金杉支台に立地する縄文時代前期と近世の複合遺跡である。今回の調査では、縄文時代の竪穴住居跡1軒、近世の溝跡1条が発見された。住居跡の時期は前期中葉黒浜式期であり、黒浜式土器の古段階と有尾式土器がまとまって出土した。また、住居内からは貝層が検出された。貝種の同定を行った結果、ハマグリ主体で、アサリ、シオフキ、オオノガイなどの内湾砂泥性の鹹水産貝類が多くを占めていることがわかった。貝殻成長線分析では、夏季前半~冬季前半までほぼ通年にわたり採取されていたことが判明した。しかし、分析結果を詳細に検討してみると、堆積単位ごとに採取季節が異なることを示している。このことから、採取年数が少なくとも2箇年にわたることが推察される。

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