EXCAVATION RESULTS発掘成果

【419集】槇野地原遺跡

槇野地原遺跡

市町村幸手市

主な時代縄文・古墳・中近世

発行年度2016

槙野地原遺跡は、江戸川右岸の下総台地西縁部に位置する。平成10年に幸手市史編さんに伴って第1次調査が実施され、縄文時代前期黒浜式期の住居跡と地点貝塚が検出された。調査の成果は『幸手市史』考古資料編に報告されている。
平成24年には、堤防強化事業に伴い、当事業団が第2次調査を実施した。本書は、第2次調査の報告書である。
縄文時代の住居跡は、いずれも前期後葉の住居跡で、浮島Ⅱ式の土器群がまとまって出土している。また、住居跡、土壙、グリッドから土製の玦状耳飾りが出土した。第98号土壙は、地点貝塚である。
古墳時代は、前期の住居跡、土壙、土器集中を調査した。住居跡からは、常陸・両総地域が主たる分布域である「異形器台形土器」が出土した。
中近世は、溝跡、墓壙、土壙などを調査し、墓壙は17世紀代のものと考えられ、六道銭やガラス製の数珠が出土した。
溝跡からは18世紀代を中心とした陶磁器類が出土した。

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