EXCAVATION RESULTS発掘成果

【438集】茂手木遺跡

茂手木遺跡

市町村羽生市

主な時代古墳・平安・近世

発行年度2018

茂手木遺跡は利根川沿いの自然堤防上に立地する遺跡である。調査は2次に亘って実施され、第1次調査では9世紀後半を主体とする集落跡や古墳時代後期の土器集中が、第2次調査では平安時代の畠跡と古墳時代の畠跡が検出された。古墳時代の畠跡は調査区全域に広がり、位置を変えながら耕作が行われている状況が判明した。平安時代にも当初は畠として利用されていたが、9世紀中頃に集落域として利用されるようになる。集落跡からは、武蔵国内で生産された須恵器の他に、上野や下野、下総など、隣接地域で生産された土器が多数出土し、物流が活発な地域であったことが判明した。また「寺」や「秋」などの墨書土器も出土し、「寺」の墨書土器は当時の仏教信仰を示す資料と考えられる。

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