EXCAVATION RESULTS発掘成果
【464集】新井堀の内遺跡

市町村蓮田市
主な時代縄文・中近世
発行年度2020
新井堀の内遺跡は大宮台地の東部に立地し、元荒川左岸の黒浜・白岡支台に位置している。調査では縄文時代の集落跡、中世の館跡が発見された。
縄文時代では前期前葉関山式期の住居跡1軒、中期後半加曽利E式期の住居跡5軒が検出された。
中世では館の西側を区画する幅6m、深さ2mに及ぶ堀跡が2条平行して検出された。堀の東側に館跡があったと推定され、掘立柱建物跡、多数の柱穴と考えられるピット、井戸跡、地下式坑などが検出された。また、埋蔵銭を埋めたと考えられる遺構が4基検出され、そのうち第3号埋蔵銭からは埋設された当時の状態で埋蔵銭が発見された。
出土した中世の遺物の時期は、15世紀から16世紀後半で遺構の時期も同様であると考えられる。埋蔵銭の時期については、出土した銭貨や容器として使用された甕から、15世紀代と考えられる。
近世の遺構は、堀跡と重複して溝跡が1条検出され、調査区東端からは、ムロ状の大型の土壙が検出された。