EXCAVATION RESULTS発掘成果
【467集】宮西Ⅰ/宮東Ⅰ

市町村加須市
主な時代古墳・古代
発行年度2021
宮西遺跡からは、平安時代の集落が検出された。9世紀中葉から後半の時期に集中し、10世紀以降には続かないことから、短期間営まれた集落と考えられる。三河型甕など、人の交流を示す遺物が出土した点が注目される。
宮東遺跡からは、古墳時代中期から平安時代にかけて営まれた集落跡が検出された。住居跡は調査区の中央部に集中し、5世紀前半から住居跡が造られるようになり、10世紀前半まで連綿と集落が営まれる。6世紀後半と7世紀、8世紀後半に一時的な断絶が認められるが、集落は調査区域外に広がることから、調査区域外にはあった可能性も考えられる。
古墳時代の遺構からは住居跡の他に河川跡が検出され、河川跡の南縁からは大量の土器が出土した。
古代の遺構確認面からは液状化現象に伴う噴砂の痕跡が多数検出され、第75号住居跡からは、砂が床面に吹きあがった状態で検出された。また、調査区の東端にあたるⅥ区からは、9世紀中葉から後半の遺物集中地点が2箇所検出された。