EXCAVATION RESULTS発掘成果
【472集】古里古墳群清水支群

市町村嵐山町
主な時代古墳
発行年度2022
古里古墳群清水支群は、埼玉県比企郡嵐山町大字古里の埼玉県立嵐山郷内に所在する。比企丘陵の北端部に位置し、東西に延びる尾根の北東に傾斜する斜面に立地する。北側には和田川が東流し、その北側は江南台地が広がっている。南側には滑川によって開析された樹枝状の谷地形が広がっている。
古里古墳群は52基を超える古墳が存在し、清水支群は4基の古墳が確認されている。いずれも埼玉県立嵐山郷の敷地内にあり、2基は墳丘が残存している。
今回の調査で古墳時代の溝跡2条、土壙7基、ピット23基が検出された。溝跡は2条あり、第1号溝跡は直線的に伸びる溝跡で絵、調査区内で14mにわたって検出された。溝跡からは古墳時代後期の土師器長甕が投棄されたような状態で出土した。古墳の可能性を想定したが、証拠は得られなかった。第6・7号土壙は楕円形で第1号溝跡底面から掘り込まれていた。2基ともに規模・形態が類似し、溝掘削後あまり期間を置かずに掘り込まれたものと推定された。性格は不明であるが、第1号溝跡に関連する遺構である。ピットは規則的に並ぶものはなかった。